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八画文化会館叢書vol.03 知られざる日本遺産~日本統治時代のサハリン廃墟巡礼~

¥1,100 税込

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あなたはサハリンに何があるか知っていますか?

サハリンは、ユーラシア大陸の東方、オホーツク海の南西部にあるロシア連邦サハリン州の島です。日本からみると北海道よりさらに北側に位置していて、日本の本土最北端の地、宗谷岬から、わずか43kmしか離れていない、とても「近い場所」にあります。

地理的にはこんなにも日本に近いサハリンですが、現在の日本からはとても「遠い存在」です。しかし歴史をひもとけば、とても近くて、日本との関係が深いのです。

「江戸時代、幕府直轄領として蝦夷地と呼ばれていたこの島は、1855年(安政元年)にロシアと交わした日露和親条約の時点では日露両国民混在の土地とされていた。しかし1875年の千島樺太交換条約で、明治政府が樺太を放棄したため、いったんは全島がロシア領となる。その後、日露戦争で戦勝国となった日本が、1905年のポーツマス条約により北緯50度以南を再び領有することになり、以後、第二次世界大戦敗戦までの約40年間、日本による樺太各地の開拓が進められた。」 
※「NPO法人日本サハリン協会」http://sakhalin-kyoukai.com/history/index.html より引用

つまり1945年の終戦までは、北緯50度線を境にして、南半分を「樺太」として日本(大日本帝国)が、北半分を「サハリン」としてロシア(旧ソビエト連邦)が領有していました。

ロシアなのか、日本なのか?

日本なのに、ロシアなのか?

ロシアなのに、日本なのか?

ロシアでもあり、日本でもあるのか?

日本でも、ロシアでもないのか?

サハリンという境目の土地は、曖昧で、宙ぶらりんで、だからこそとても興味深い土地です。日本にとってもロシアにとってもマージナル(周縁)な土地であり、歴史に翻弄され、行ったり来たりした曖昧な土地。そしていま、日本の歴史から置き忘れられようとしている「樺太」だった場所には、一体何があるのでしょうか?

本書は、2009年に当時20代半ばだった女性カメラマン那部亜弓が、情報が少なく観光地としても選ばれることの少ない現在のサハリンにレンズを向けたドキュメンタリーフォトブックです。1905年から終戦の45年までの明治、大正、昭和をまたいで続いた「樺太時代」の知られざる日本遺産に迫ります。

◆目次◆

■CONTENTS
01…王子製紙恵須取工場
02…王子製紙知取工場
03…王子製紙敷香工場
04…王子製紙真岡工場
05…王子製紙落合工場
06…王子製紙豊原工場
07…王子製紙大泊工場

□サハリンに残る日本を訪ねて
樺太セメント工場 敷香工場/旧恵須取神社址/旧真岡神社址/旧知取神社址/旧白浦神社址/旧熊笹峠トーチカ/上敷香海軍の石碑/上敷香トーチカ/遠征軍上陸記念碑/旧北海道拓殖銀行大泊支店/旧内淵炭鉱跡と鉄橋/珍内の旧市街地/旧樺太丁博物館(サハリン州立郷土博物館)/旧北海道拓殖銀行豊原支店(サハリン州立美術館)

□旅の記録 近くて遠いサハリンへ
□解説 西牟田靖

◆著者プロフィール◆
千葉県出身。廃墟探検を始めて10年。日本国内にとどまらず、海外の廃墟も巡る。ニックネームはのんちゃん。朝鮮マニアの旦那をもつ。趣味はダンスと映画鑑賞。将来の夢は遺影写真家。座右の銘は「顰蹙は金を出してでも買え」。著書は廃墟写真集『SILENT×RUINS』。その他、『ニッポンの廃墟』(ともにINDIVISION)など廃墟関連書籍を共著で手がける。

【判型】A5並製(210×148 mm)
【頁数】32p(オールカラー)
【発行】2015/08
【限定】1000部限定発売、シリアルナンバー付き
【著者】那部亜弓
【デザイン】吉川英男(nout)
【ジャンル】サハリン、樺太、廃墟、戦跡、産業遺産、工場、海外旅行記

◆書評・紹介◆

□東京新聞2015年10月3日朝刊 

□ソトコト2016年1月号「リトルプレスから始まる旅volume45」根木慶太郎

□北海道ファンマガジン「戦後70年たった今もサハリンに残る 日本領時代の製紙工場跡7箇所」https://pucchi.net/hokkaido/funlog/201602shfactory.php

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