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八画文化会館叢書vol.11 ゲタバキ団地観覧会
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団地本の異端児が誕生! 昭和・平成・令和へと時代が移り変わり、昭和の生活スタイルや文化が見直されています。 住宅不足に悩む終戦後から高度成長期にかけて全国に建てられた団地も、消えゆく昭和文化を体験できる貴重な遺産のひとつ。その団地のなかでも、大都市の街なかに溶け込むように姿を隠している「ゲタバキ団地」。まるで「ウォーリーを探せ!」のように、よくよく目を凝らして観察しないと見えてこない「もうひとつの団地」です。 ゲタバキ団地とは、下層階に商店や事務所、上層階に住宅がある「併存住宅(ゲタバキ住宅)」のうち、上層階の住宅が公的団体の建設した住宅のこと。本書では日本住宅公団の作ったブランドである「市街地住宅」をメインに40軒をご紹介します。 現役の賃貸物件として入居者を募集している物件もあるので、気に入ったら住んでみるのもよし。観察対象として、まち歩きの選択肢のひとつにしてもよし。著者けんちん氏と一緒に『ゲタバキ団地観覧会』に出かけましょう! ◆目次◆ ■Contents 阪南市街地住宅/田町駅前市街地住宅/瓦屋町市街地住宅/西陣市街地住宅 天神橋市街地住宅/西谷町市街地住宅/高尾市街地住宅/赤川町市街地住宅/老松市街地住宅/内久宝寺市街地住宅/清滝市街地住宅/都営 高橋アパート 西上汐市街地住宅/東谷町市街地住宅/東中寺市街地住宅/太閤通市街地住宅/中安井町市街地住宅/江坂市街地住宅/河原町五条市街地住宅/都営 第2後楽園アパート/西長堀市街地住宅/北堀江市街地住宅/桜川市街地住宅/下の橋市街地住宅/上飯田市街地住宅/御池通市街地住宅/南幸市街地住宅/薄野市街地住宅 南青山三丁目市街地住宅/南青山三丁目第2市街地住宅/北青山三丁目第2市街地住宅/渋谷二丁目市街地住宅/上野毛市街地住宅/都営 後楽園第1アパート/大浪橋市街地住宅/岡崎橋第二市街地住宅/信濃橋市街地住宅/津久野市街地住宅/西大寺駅前市街地住宅/切戸町市街地住宅 □ゲタバキ団地Q&A □解説 岡絵理子(関西大学環境都市工学部建築学科教授) ◆著者プロフィール◆ 1980年大阪府交野市生まれ。団地ソムリエ。一番好きな団地は日本住宅公団の市街地住宅。団地好きが高じ、新聞・雑誌・Webメディアへの団地関連の寄稿多数。これまで団地引っ越しまで導いた人数は200人を超える。人生の中で得することを色々な人とシェアするのが生きがい。珍スポットクラスタの金原みわ、廃墟クラスタのだみあん君と共に大阪此花千鳥橋にあるイベントスペース〈PORT〉にて異業種趣味交流イベント『別世界Bar』を毎月開催。 所属:団地愛好家集団チーム4.5畳/銭湯電気保養協会/ドムドム連合協会/日本サぱ協会/別世界Barクルー/バンド「BOWLING No.9」「ザ・ローレルズ」(共にトランペット担当) Twitter:@kenchin HP「ゲタバキ天国へようこそ!」https://www.danchibar.com/ 【判型】A5並製(148×210mm) 【頁数】32p(オールカラー) 【発行】2019/08/01 【著者】けんちん 【デザイン】鈴木隆文(buzzdesign) 【ジャンル】団地、住宅、市街地住宅、ゲタバキ住宅、建築、昭和レトロ
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八画文化会館叢書vol.08 ふしぎな廃人形の世界MYSTERY RUINS
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ようこそ謎と怪奇の廃人形ショウへ 廃墟や路上で朽ちた人形には、現役スポットの人形にはないユーモラスで不思議な味わいが宿ることがある。ポンチハンター氏が切り取る廃墟の世界は、経年劣化や、人為的なイタズラ、自然による変化で意図しないユーモアが出現したときに冴えわたる。 ヒザカックンされたときのような、なんともいえない脱力感に満ちたシュールな空間。何度見ても笑ってしまう、生きたことはないはずの人形たちのふるまい。人間よりも人間味あふれる廃人形たちに、魅惑の世界へと誘われる。 そこには人間的なユーモアと、ちょっとしたお色気と毒が混ざり合っている。 廃墟を美しいだけの芸術的な被写体としてではなく、煽り立てるだけの心霊スポットでもなく、産業遺産として保護対象に変えてしまうのでもない。既存の態度とは一線を画した独自の廃墟へのまなざしと楽しみ方がある――。 ◆目次◆ ■Contents 謎と怪奇の廃人形ショウ/倒れゆく廃人形たち/ふしぎな廃人形があの世とこの世を繋ぐ/闇に浮かぶ生首がきみを襲う/顔のないロボットの反乱/逃げまどう人形たちの足音が聞こえてくる/廃墟に隠されたタブー □廃人形セレクション30 □著者インタビュー「ふしぎな廃人形と出会う」 □解説 小嶋独観 ◆著者プロフィール◆ 廃墟&珍スポ愛好家。小さい頃から廃墟や珍スポが好きという変わった子どもだったので、高校時代にバイクの免許を取ると当然のように廃墟&珍スポ巡りを始める。その後、四輪の免許を取得し活動範囲を拡大。インターネットで情報を集めやすくなったことも後押しして、今では日本全国の廃墟&珍スポを訪ね歩いている。1989年の大滝ランド訪問で廃墟の人形の魅力に開眼。廃墟に残る人形情報の収集に余念がない毎日を送っている。 「ポンチハンター2.0」 http://punchhunter2.exblog.jp 【判型】A5並製(148×210mm) 【頁数】32p(オールカラー) 【発行】2019/02/06 【著者】ポンチハンター(WEB「ポンチハンター2.0」主宰) 【デザイン】鈴木隆文(buzzdesign) 【ジャンル】廃墟、珍スポット、人形、ミステリー、オカルト
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八画文化会館叢書vol.07 八画文化会館OFFICIAL FAN BOOK 矛盾不純
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いつの時代にも、新しいものは“なんだかわからないもの”として登場する。 「見えるものはみんなひとのものだよ。」 「うん。」 「見えないものは、僕らのものだよ。」 (「デザインを終えて」より抜粋) 90年代頃から自然発生した、珍スポット、廃墟、工場やダムなどのドボク遺産など、観光地以外を観光するというオルタナティヴな旅の愛好家たちによって、一種独特のシーンが形成されました。マニアックで、オカルトで、廃で珍なカルチャー。 このシーンのなかから出てきた、知る人ぞ知る不定期刊行マガジンの『八画文化会館』は、2010年5月に活動開始し、6年間で本誌4冊と、叢書6冊を発行してきたインディペンデントマガジンです。土地や時代からズレても生き残り不思議な魅力を放っている物件をめぐる「終末観光」というテーマを掲げて活動してきました。 本書は矛盾や不純、そしていつも「なんだかわからない」思いを抱えながら本をつくってきた制作の舞台裏について赤裸々に明かした、本邦初の公式ファンブックです。 アートブックとしても楽しんでいただけるように、10年に渡って日本全国の街角から採取した風景の中でも、とくに路上からはみ出している「SEX・ニセモノ・交通安全」の写真をピックアップし、コラージュアートブック風に構成しました。 アダルト産業大国の日本では街並みにおいても許容されてきたエロ文化の残滓、「アカンやつ」と言われても各地に発生しつづけるニセモノ、交通安全を祈りながらもドライバーや通行人の目を惹きすぎて目立ち、逆効果になっているんじゃないかというような矛盾を抱えた交通安全オブジェ。 これらの路上に存在した風景写真を、今もっとも注目すべき気鋭の若手エディトリアルデザイナーLITTLEBEACH Studioの小磯竜也さんによる、斬新なコラージュアートでお楽しみ下さい。 紙の本を愛する人へ、そして絶滅危惧種のように貴重な八画文化会館ファンの皆様へ贈ります。 ◆目次◆ ■第1章 AVメーカー事務所の片隅から。 新宿のはずれ、大久保の雑居ビルにて/気鋭のイラストレーター小磯竜也との出会い/自由の矛盾と金儲けの不純 ■第2章 28歳、私「あっち側」へ行ってきます。 酒井竜次の4年ごとに負けるストーリー/ジュンク堂新宿店「ふるさとの棚」の無責任編集/『愛知県漂流』に揺さぶられて/赤信号を渡って『八画文化会館』へ ■第3章 私の答えはただひとつ、続けること。 「ない」ものを数えて「ある」ものまで失くす毎日/とにかく続けること □解説 山内哲也 ◆著者プロフィール◆ 石川春菜 編集者、ライター。1982年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部、文芸専修卒業。ジュンク堂書店池袋本店にアルバイトで2年、同新宿店に正社員として5年勤務。6年目に転職し、『八画文化会館』編集長を務める。 「八画文化会館」http://hakkaku-culture.info/ 小磯竜也 アートディレクター。1989年、群馬県生まれ。東京都在住。東京藝術大学美術学部、絵画科油画専攻卒業。フリーのアートディレクター兼グラフィックデザイナー兼イラストレーターとして、主に広告物や書籍などのデザイン及びディレクション、プロデュースを行う。『ジャポニカヒップホップ練習帳』サイプレス上野(双葉社)や、『名作漫画誌 品格vol.2』(シカク出版)の装丁を手掛ける。 「LITTLEBEACH Studio 小磯竜也 OFFICIAL SITE」 http://www.littlebeach.net/ 【判型】A5並製(210×148 mm) 【頁数】32p(オールカラー) 【発行】2016/08 【限定】1000部限定発売、シリアルナンバー付き 【著者】石川春菜(八画文化会館 編集長) 【デザイン】小磯竜也(LITTLEBEACH Studio) 【ジャンル】昭和レトロ、路上観察、エッセイ
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八画文化会館叢書vol.04 公園手帖2 キノコ公園
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キノコのことを知らないあなたへ贈る 魅惑のフォトブック キノコ。それはとても奇妙で謎に包まれた存在です。キノコは植物でも動物でもありません。動物とは違って単体で完結した生き物ではありませんし、植物のように光合成によって自ら養分を作り出すこともできません。カビや酵母などと同じ仲間の、菌類という微生物で、ほかの生き物と共生することにより生活しています。 地上の菌類は100万~150万種あると考えられていて、そのうち現在明らかになっているのは5%にも満たないといわれています。そう、キノコの世界のほとんどは未知。名前すらわからないキノコが、この世にはたくさんあるのです。 そんな奇妙で不思議なキノコに魅せられた人々による“キノコ趣味”が、近年静かな広まりを見せています。 本書は、『乙女の玉手箱シリーズ きのこ』、『きのこ旅』(ともにグラフィック社)の監修などで活躍する、きのこ愛好家とよ田キノ子さんによるフォトブックです。とよ田さんは自身のブログで「全国キノコ公園マップ」を作成し、本物のキノコのように謎が多く、まだまだ発見されていないキノコ公園に注目されています。 「世の中には、キノコ型の遊具やシェルター(東屋)、テーブルなどが設置されている公園がある。日常に少しだけ添えられたファンタジー。人はそれを「キノコ公園」と呼ばずにはいられないのである」(前文より) 「日常のファンタジー」という言葉にぴったりの、街角で不思議な存在感を放つキノコ型遊具。1章の「なぜそこにキノコがあるんだろう」では、デパートの屋上、霊園、パーキング、廃墟、果てはサハリンからバス停まで、様々な場所に現れるキノコ遊具の魅力に迫ります。 本物のキノコと同じように、様々なパートナーと一緒に生活しているキノコ遊具。2章の「キノコと不思議なパートナー」では、果物や動物などのほほえましい組み合わせや、文房具、観音などの不思議なカップリングをご紹介。 さらにキノコの用語集や、図解式の鑑賞ポイント、きのこ愛好家の文学者・飯沢耕太郎氏による解説付きで読み応えも十分。全国各地で採集された42のキノコ遊具写真を美しい写真でお届けする、「キノコ公園」のフォトブックです。 ◆目次◆ ■第1章の「なぜそこにキノコがあるんだろう」 軽井沢銀座パーキング/岡谷市営 内山霊園/京都府立植物園 きのこ文庫/おかざき世界子ども美術博物館「妖精の棲む浮かぶ島」/ワンハッピープラザ跡/そごう横浜店 屋上「太陽の広場」 ■第2章 キノコと不思議なパートナー イームイ児童公園/ゆうな公園/中野区中央公園/那覇市中央公園/トヨスノコシカケ/まえはら児童公園/ ■第3章 公園の中のかわいいキノコ 加家公園「メルヘンの森」/追分公園/青葉台公園/信州やぶはら高原こだまの森/加賀市中央公園ほか □こんなところにもキノコがありました □まだあるよ きのこと不思議なパートナー □公園の中のかわいいキノコ見つけた □もっとキノコ公園を楽しむために □解説 飯沢耕太郎 ◆著者プロフィール◆ ウェブデザイナー、きのこ愛好家。信州きのこの会会員。2007年に“きのこ病”を発症し、以降「とよ田キノ子」名義で活動を開始。きのこグッズコレクションの展示やきのこをモチーフにした作品展、きのこイベント等を開催。日々、きのこの魅力を伝える“胞子活動”を行っている。 【判型】A5並製(210×148 mm) 【頁数】32p(オールカラー) 【発行】2015/08 【限定】1000部限定発売、シリアルナンバー付き 【著者】とよ田キノ子 【デザイン】中田舞子 【ジャンル】きのこ、公園遊具、レトロ
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八画文化会館叢書vol.03 知られざる日本遺産~日本統治時代のサハリン廃墟巡礼~
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あなたはサハリンに何があるか知っていますか? サハリンは、ユーラシア大陸の東方、オホーツク海の南西部にあるロシア連邦サハリン州の島です。日本からみると北海道よりさらに北側に位置していて、日本の本土最北端の地、宗谷岬から、わずか43kmしか離れていない、とても「近い場所」にあります。 地理的にはこんなにも日本に近いサハリンですが、現在の日本からはとても「遠い存在」です。しかし歴史をひもとけば、とても近くて、日本との関係が深いのです。 「江戸時代、幕府直轄領として蝦夷地と呼ばれていたこの島は、1855年(安政元年)にロシアと交わした日露和親条約の時点では日露両国民混在の土地とされていた。しかし1875年の千島樺太交換条約で、明治政府が樺太を放棄したため、いったんは全島がロシア領となる。その後、日露戦争で戦勝国となった日本が、1905年のポーツマス条約により北緯50度以南を再び領有することになり、以後、第二次世界大戦敗戦までの約40年間、日本による樺太各地の開拓が進められた。」 ※「NPO法人日本サハリン協会」http://sakhalin-kyoukai.com/history/index.html より引用 つまり1945年の終戦までは、北緯50度線を境にして、南半分を「樺太」として日本(大日本帝国)が、北半分を「サハリン」としてロシア(旧ソビエト連邦)が領有していました。 ロシアなのか、日本なのか? 日本なのに、ロシアなのか? ロシアなのに、日本なのか? ロシアでもあり、日本でもあるのか? 日本でも、ロシアでもないのか? サハリンという境目の土地は、曖昧で、宙ぶらりんで、だからこそとても興味深い土地です。日本にとってもロシアにとってもマージナル(周縁)な土地であり、歴史に翻弄され、行ったり来たりした曖昧な土地。そしていま、日本の歴史から置き忘れられようとしている「樺太」だった場所には、一体何があるのでしょうか? 本書は、2009年に当時20代半ばだった女性カメラマン那部亜弓が、情報が少なく観光地としても選ばれることの少ない現在のサハリンにレンズを向けたドキュメンタリーフォトブックです。1905年から終戦の45年までの明治、大正、昭和をまたいで続いた「樺太時代」の知られざる日本遺産に迫ります。 ◆目次◆ ■CONTENTS 01…王子製紙恵須取工場 02…王子製紙知取工場 03…王子製紙敷香工場 04…王子製紙真岡工場 05…王子製紙落合工場 06…王子製紙豊原工場 07…王子製紙大泊工場 □サハリンに残る日本を訪ねて 樺太セメント工場 敷香工場/旧恵須取神社址/旧真岡神社址/旧知取神社址/旧白浦神社址/旧熊笹峠トーチカ/上敷香海軍の石碑/上敷香トーチカ/遠征軍上陸記念碑/旧北海道拓殖銀行大泊支店/旧内淵炭鉱跡と鉄橋/珍内の旧市街地/旧樺太丁博物館(サハリン州立郷土博物館)/旧北海道拓殖銀行豊原支店(サハリン州立美術館) □旅の記録 近くて遠いサハリンへ □解説 西牟田靖 ◆著者プロフィール◆ 千葉県出身。廃墟探検を始めて10年。日本国内にとどまらず、海外の廃墟も巡る。ニックネームはのんちゃん。朝鮮マニアの旦那をもつ。趣味はダンスと映画鑑賞。将来の夢は遺影写真家。座右の銘は「顰蹙は金を出してでも買え」。著書は廃墟写真集『SILENT×RUINS』。その他、『ニッポンの廃墟』(ともにINDIVISION)など廃墟関連書籍を共著で手がける。 【判型】A5並製(210×148 mm) 【頁数】32p(オールカラー) 【発行】2015/08 【限定】1000部限定発売、シリアルナンバー付き 【著者】那部亜弓 【デザイン】吉川英男(nout) 【ジャンル】サハリン、樺太、廃墟、戦跡、産業遺産、工場、海外旅行記 ◆書評・紹介◆ □東京新聞2015年10月3日朝刊 □ソトコト2016年1月号「リトルプレスから始まる旅volume45」根木慶太郎 □北海道ファンマガジン「戦後70年たった今もサハリンに残る 日本領時代の製紙工場跡7箇所」https://pucchi.net/hokkaido/funlog/201602shfactory.php
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八画文化会館叢書vol.10 モーテル☆エロチカ 消し忘れ廃墟ラブホテル選集
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‟ページをめくりながら「この手もあったのか!」と少し悔しい気持ちなった。 昭和40年頃から盛り上がり、現在は絶滅寸前の豪奢な客室のラブホを、私は10年ほど前から撮影し続けている。しかしオープン当時のままのものは皆無なので原初のカタチを知りたければ、過去の写真か設計図に当たるしかなかった。しかし廃墟になったものならば、オープン当時とまではいかないが、閉鎖当時のもの、さらに崩れ落ちた部分からはさらに過去のことも知ることができる。本書で紹介されている物件は経営者が夜逃げした直後のような、保存状態は非常に良いものが多いので、なおさら文化的資料価値を高めている。廃墟なので、一般流通させるには今のご時世的にハードルがどんどん高くはなっているが(嫌な世の中ですね!)、自著とかでも紹介したかった。”(村上賢司/解説より) 昭和40~50年代に列島各地で花開いた「ラブホテル」は、「サカサクラゲ」と呼ばれた連れ込み宿から進化して、アメリカの「モーテル」に影響を受けたりもしつつ、日本特有の性愛空間として定着しました。しかし昭和50年代が終わる1985年には、風営法改正による規制で「ラブホテル」から「ファッションホテル」へと移行。回転ベッドや鏡張りなどの趣向を凝らした部屋は数を減らし、簡素にリニューアルしていきました。 およそ20年の間に威容を誇った昭和遺産ラブホテルは、チープなのにゴージャス。ユーモラスなのにエロチック。時に美しく、時に笑えて、時にエッジの立った独特の性愛文化を繰り広げました。 本書は昭和40~50年代の「ラブホテル」のディテールを、廃墟の中から掘り起こした写真資料集です。 ◆目次◆ ■CONTENTS 舶来デラックス/花魁ランデブー/装置テイスティー/黄昏モダンシティ/宇宙ラブスペース/特殊シークレット/遊園地パーティー □消えゆくラブホディテール標本 特殊ベッド/インテリア/エクステリア □INTERVIEW 那部亜弓 □現役ラブホ愛好家に聞きました!! 逢根あまみ/ONI □解説 村上賢司 ◆著者プロフィール◆ 千葉県出身在住。廃墟とラブホテル愛好を二大柱に活動中。2005年から廃墟探索を開始し、千葉工業大学卒業、就職後から国内海外廃墟を巡る。雑誌の廃墟関連記事に寄稿。一方で昭和の性産業に異常な興味をもち、ストリップや日活ロマンポルノ、雑誌収集を楽しむ。愛染シオンという別名で現役ラブホテルを巡るブログを開設する。趣味は映画鑑賞とダンス。著書に『知られざる日本遺産~日本統治時代のサハリン廃墟巡礼~』(2015)などがある。 ■Twitter @non_ruins @aisiyon ■blog 「愛欲空間 昭和レトロなラブホテル探訪」http://furuyado.blog.fc2.com/ 【判型】A5並製(210×148mm) 【頁数】32p(オールカラー) 【発行】2019/08/01 【著者】那部亜弓 【デザイン】吉川英男(nout) 【ジャンル】ラブホテル、廃墟、昭和レトロ、性愛文化
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八画文化会館叢書vol.06 チェルノブイリ/福島 ~福島出身の廃墟写真家が鎮魂の旅に出た~
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頽廃の美しさ、壊れ、汚れ、滅びるものの美しさに心酔する、いち廃墟愛好家だった星野藍。彼女の写真は、2011年の東日本大震災をきっかけに大きく変化することとなった。 故郷である福島が被災したことにより、廃墟を撮ること自体ためらわれる時期もあったというが、その後チェルノブイリを2度訪れ、福島の立入禁止区域を中心に傷ついた故郷をファインダー越しに見つめ続けてきた。 原発事故によって廃墟と化した、ふたつの土地。 彼女はふたつの土地の現在と過去を辿るように、カメラを片手に旅をした。 丹念に撮られた写真を見ていると廃墟のなかに死の影ではなく、瓦礫の下に息づく生命の力が感じられる。写真を撮る側の、目と心が変わらなければこの種の変化は起こらないだろう。 ネット上でも写真集でもたくさんの廃墟写真を見ることはできるが、撮られる意義のあるものは少ない。ここに写っているもの、書かれた言葉は世の中に出るべきものだと思い、本書を編集した。 第1章では、町ごと廃墟となったチェルノブイリの姿を、第2章では放射能とともに力強く生きる現地の自主避難民「サマショール」との出会いや、観光地として逞しく生きる原子力発電所内部の様子を、第3章では2013年から15年にかけて継続して撮られた震災後の福島の街並みを写真と文章により記録した。 ひとりでも多くの方に見ていただきたい、等身大の真摯なフォトブック。 ◆目次◆ ■第1章 廃墟と化したチェルノブイリ プリチャピのシンボル廃遊園地/ガスマスクの海が広がる小学校/子供たちを待つ人形の幼稚園/儚き願いは遠く、悲哀の廃教会/都市の文化複合施設 文化宮殿/ステンドグラスが神々しい喫茶店/共産時代の名残り見ゆる市民会館/全ての医療を担う巨大総合病院/働く車が裏手に残る警察署/放射能の影響を研究 生物実験場/婦人勤労のトランジスタ工場/共産圏の魅力が凝縮した軍事施設 ■第2章 放射能と生きる サマショールの暮らし/原子力発電所を見学する/観光化するチェルノブイリ ■第3章 震災後の福島へ 双葉町/大熊町/浪江町/飯館村/富岡町 解説 中筋純 ◆著者プロフィール◆ 福島県福島市出身。写真家、UI&グラフィックデザイナー、書道家。幼年より慕う従姉の死をキッカケに廃墟を追い始める。軍艦島から始まり、気がつけば遠い遠い彼の地へ。旧ソ連、未承認国家、廃墟マニア。 Web「無何有郷」: https://www.satian39.com/ blog「SATIAN/39 廃墟の影片」: http://21152.blog2.fc2.com/ 【判型】A5並製(210×148 mm) 【頁数】32p(オールカラー) 【発行】2016/08 【限定】1000部限定発売、シリアルナンバー付き 【著者】星野藍 【デザイン】吉川英男(nout) 【ジャンル】チェルノブイリ、福島、原発問題、廃墟
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八画文化会館叢書vol.05 ロマンチック廃醫院
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明るく哀しい廃醫院の世界へようこそ “廃墟の医院という一般的には暗くて怖そうな近寄りがたい場所も、歴史を紐解くと興味深い。地方の廃医院の多くは個人の開業医で、代々続く医業の家系も多い。跡継ぎが途絶えた、町に出て行った等、廃れた原因は様々だろうが、地域医療に貢献してきた彼らは間違いなくその地のヒーローだった。そんな彼らへのリスペクトの目も忘れることなく、当意即妙なネーミングを以て展開されるタケピンの廃医院ワールドは、我々にひとときのファンタジーを見せてくれる。そこは簡単にはたどり着けないが、確実に日本のどこかに存在する、廃医院という日常の隣にある異空間だ。”(解説より) 「廃病院」とは違う、「廃医院」の魅力とは一体なんなのでしょうか? 「病院」は20床以上の巨大な医療機関のことを指し、「医院」や「診療所」はそれ以下の規模が小さいところがそう名乗ることが多いようです。 「廃病院」というと、鉄筋コンクリートの巨大な総合病院を思い浮かべてしまいます。そこは肝試しのメッカとなって心霊スポット化したり、放火されたりと、とかくダークなスポットと見られがちです。 「廃医院」は、そういった既存の廃病院のイメージとは異なり、明るくて哀しいのです。そしてロマンチックで美しくもあります。明治、大正、昭和頃の小さな個人医院には、和洋折衷建築があったり、また残留物として残る見たこともない医療器具など、稲垣足穂の世界が広がっているかのようです。 広島の探索系廃墟マニアである「PARADISEを探して」管理人タケピンが、西日本を中心に、足で稼いだオリジナル物件をメインに全国13軒の廃医院を美しいビジュアルと探索レポートで構成した珠玉のフォトブックをお届けします。 ◆目次◆ ■Contents Z医院/アゴがハズれかけた診療所/ミニバラ医院/玉の字医院/コの字病院/小さな島の小さな廃医院/ドロイド医院/瀬戸内の廃医院/明治医院/港町の公営診療所/崖っぷち医院/壁医院/桜医院 □リアリズムの廃宿 地元に残された謎に迫る うずしお観光ビル/ホテル次五郎/山花旅館 □解説 鬼束7段 ◆著者プロフィール◆ 1974年、広島県生まれ。ウェブサイト「PARADISEを探して」管理人。探索系廃墟マニア。ジャンルは何でもあり。常に知られざる未開の地を追求し、ターゲットは広範囲。外出先では野性の嗅覚で廃墟および珍スポットを射止める。逆に現地の人からの冷たい視線が刺さることもある。2010年旗揚げ時より、八画文化会館にメンバーとして参加。 「PARADISEを探して」 http://www.tok2.com/home/nandemoari/ 【判型】A5並製(210×148 mm) 【頁数】32p(オールカラー) 【発行】2015/12 【限定】1000部限定発売、シリアルナンバー付き 【著者】タケピン(WEB「PARADISEを探して」主宰) 【デザイン】吉川英男(nout) 【ジャンル】廃墟、レトロ、モダン
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八画文化会館叢書vol.02 公園手帖 コンクリート動物百景
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消えゆく昭和の原風景 コンクリート文化を懐かしむ大人たちへ 団地の中にも、近所の児童公園にも、昭和後期の遊び場の風景には、公園遊具がありました。1960年代から盛んに作られるようになったコンクリート製の公園遊具が、しかし、いまその姿を消そうとしています。 鉄筋コンクリート製建造物の耐用年数は50年程度と言われていて、そろそろ寿命を迎えつつあるからです。そして新しくFRP(繊維強化プラスチック製)やステンレスなどの素材にとって変わられています。 コンクリート製の公園遊具は、とても素朴。現代の子どもたちには刺激が足りないかもしれません。その頑丈な硬さゆえに頭をぶつけてしまったり、ツルツルと滑りすぎてしまったりもします。アスレチックのような複数の遊具がつながった、ダイナミックな遊び方ができる新素材の遊具の方がおもしろいと思うのは当然でしょう。 だからこそコンクリートの公園遊具は、これからもなくなり続けるでしょう。公園遊具は子どもたちのものですから。そして、私たち大人の原風景は消えていきます。 本書は失われつつあるコンクリート製の公園遊具を、全国から探し歩いた記録です。写真集というかたちで、ずっと身近にあると思っていた原風景のひとつを保存しました。 様々なバリエーションのある公園遊具のなかでも、可愛らしくキッチュな動物を100体、種類ごとに紹介しています。「ぞう」や「くじら」といった公園遊具のクラシックから、あんこう、金魚など、遊具としては珍しい「水の生き物」、らくだ、にわとり、きりんなどの「ゆかいな動物たち」まで揃い、まるで動物園に遊びに来たかのよう。 公園遊具を楽しむためのポイントや対談、ユニークな動物ライド紹介、『ワンダーJAPAN』(三才ブックス)の「楽しい公園遊具」コーナーを担当していた久世高明氏による解説もあり、写真だけでなく読み物としても充実した一冊です。コンクリート文化を懐かしむ大人たちに贈ります。 ◆目次◆ ■ぞう ■くじら ■水の生き物(かに、かめ、ちょうちんあんこう、さかなetc.) ■ゆかいな動物たち(にわとり、くじゃく、うさぎ、きりん、いぬぞり、らくだetc.) ■むし(かえる、おたまじゃくし、かたつむり、かまきり、てんとうむしetc.) □コンクリートでできた動物遊具を楽しむ4つのポイント □at the park □ユニークな動物ライド(ぱんだ、わに、らいおん、かばetc.) □公園手帖 コンクリート動物百景対談 □解説 久世高明 ◆著者プロフィール◆ 名古屋生まれ、名古屋育ち。おもしろいもの、珍しいもの、くだらないものが好き。普段は普通の会社員。休日は旅をしながら、気になる光景を探しています。 「BQ ~B-spot Explore~」 http://papicocafe.blog.fc2.com 【判型】A5並製(210×148 mm) 【頁数】32p(オールカラー) 【発行】2014/12 【限定】1000部限定発売、シリアルナンバー付き 【著者】あさみん 【デザイン】中田舞子 【ジャンル】公園遊具、路上観察、昭和レトロ
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八画文化会館叢書vol.01 ビックリ廃墟ジャーナル
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SOLD OUT
1990年代後半から現在に至るまで、ネットを中心に盛り上がりをみせる廃墟カルチャーは、魅力的な廃墟の発見と、廃墟マニアの主観を掛け合わせることで成り立ってきた。 同じ廃墟マニアでも、廃墟のどんな部分が心の琴線に触れるかは千差万別である。ひとつの廃墟が、心霊スポットだと思ったら貴重な産業遺産だったり、芸術的に美しい風景と思ったらコスプレポーズをキメる背景として利用されたりと、訪れた人間のセンス次第で、その価値はコロコロ変わるのだ。 しかし、そんな廃墟マニアのなかに、知的好奇心や芸術的センスを持ち合わせていないのにも関わらず、動物的な直感で数多くの廃墟を巡る不思議な人たちがいた。それが、本誌の著者RUINS 4 MAFIAの4名である。彼らが愛好する廃墟に共通するのは、本誌のタイトルにあるとおり「ビックリした!」という感嘆だけである。 私は、4人と交流があるからよくわかるのだ。そんなのばっかり見つけては喜んでいるのだ。では一体、彼らは何に対してビックリしているのだろうか? それは、廃墟に残された謎(ミステリー)と、刺激(スリル)と、混乱状態(パニック)である。 正確には、謎と刺激と混乱があれば、廃墟であってもなくても良いのだ。ただ、廃墟にそれらが多いというだけである。廃墟という場所が、地域から黙殺されて忘れ去られたとき、誤解の余地が生まれ謎に包まれてゆく。彼らは、その状態が一番面白いということを知っているのだ。 だから、積極的に調査分析したり、記念ポエムを一句詠んでみたり、キメポーズで自撮りしたりしない。ただ、豆鉄砲をくらったハトのようにビックリ(感動)しているのだ。鮮烈な感動と俗物感丸出しの好奇心。それこそが彼らが旅に出る理由であり、旅の目的地が廃墟である理由なのだ。 そんな本誌は「八画文化会館叢書」シリーズの記念すべき第一弾である。八画文化会館叢書とは、2011年に東京で創刊したトラベルカルチャーマガジン『八画文化会館』からスピンオフされたシリーズで、根底にあるのは、一般流通できない題材や著者をフックアップして、冊数限定で直販売するというインディーズ精神だ。一般流通では決して取り扱ってくれないドープな記事が詰まった本誌は、まさにシリーズ第一弾にふさわしい企画である。(解説より) ◆目次◆ ■ミステリー 科学では証明できない!21世紀に残されたミステリアスな廃墟に迫る!! 01…髑髏塔 02…イジメもやまる日本発祥の地 03…オブジェだらけの廃園 04…舞鶴朝鮮初中級学校 05…18禁の竹やぶ 06…小豆島大孔雀園 ■スリラー 日本列島が大震撼!信じられない怪奇な廃墟があなたを呼んでいる!! 07…ラブホテル・セリーヌ外伝 08…お山公園洞窟 09…キューピーの館 10…赤い糸と釘の家 11…魔女の館 ■パニック 廃墟に潜む、怪人、怪獣、幽霊達の大パレード! 無事に生還できるか!? 12…洞窟大探険「恐竜の世界」 13…K湖野猿公園「何か変だな? まっ暗な部屋」 14…志高ユートピア「幽霊屋敷」 15…Rロープウェイ人形小屋 □ビックリ廃墟ジャーナル □解説 酒井竜次 ◆著者プロフィール◆ Punch-Hunter KUZE 廃墟歴30数年。主に関東を中心に活動し、珍スポ系の廃墟を愛好している。特にブキミな姿となった人形が大好物で、それをオカズにご飯3杯は食べられると豪語する。コードネームはチキンのジョー。 「ポンチハンター」http://www5f.biglobe.ne.jp/~punch-ht/ Takeping 廃墟界の怖いもの知らず暫定3位。数々の難攻不落の廃墟を運に恵まれたり釣り人を装ったりして攻略する。しかし繊細な面もありウエットティッシュを常備する。廃墟パートナーの嫁にトイレが長くてよく怒られている。 「PARADISEを探して」http://www.tok2.com/home/nandemoari/ Ill Capone はじめての廃墟から早10年。はじまりは「廃墟の歩き方」との出会いであった。廃墟との出会いが自己の宇宙的概念を一変させ、それまでの生活様式が一変する。よって大学卒業に11年を要した。好きなビートは16ビート。 「TALKIN’ TRASH」http://talkintrash.fc2web.com/ Juicy EYE 初めて訪れた廃墟、奥多摩のロープウェイで偶然、心霊写真の撮影に成功。以降オカルト、ミステリー系の廃墟を愛好するも、ヘタレな性格が災いし、現場でのポジションは最後尾。廃墟発見時の合言葉は「トラ・トラ・トラ」。 「八画文化会館」http://hakkaku-culture.info/ 【判型】A5並製(210×148 mm) 【頁数】32p(オールカラー) 【発行】2014/12 【限定】1000部限定発売、シリアルナンバー付き 【著者】RUINS 4 MAFIA 【デザイン】中田舞子 【ジャンル】廃墟、終末観光、珍スポット、オカルト、心霊スポット、ミステリースポット